桐生励法律事務所

【子供の連れ去り問題】子供の連れ去りと共同親権

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【子供の連れ去り問題】子供の連れ去りと共同親権

【子供の連れ去り問題】子供の連れ去りと共同親権

2026/05/22

ブログをご覧いただきどうもありがとうございます。

 

今日は、共同親権制度が子供連れ去り案件でどのような意味を持つか、という点について、少し考えてみたいと思います。

 

1.日本で「子どもの連れ去り」が起きやすかった構造

 

日本では長年、離婚後はどちらか一方の親だけが親権を持つ単独親権制度が採用されてきました。この制度のもとでは、子どもを連れて別居した側が事実上の監護者となり、裁判所も「現状維持」を重視するため、連れ去った側がそのまま親権者に指定されるという運用が続いてきました。

 

その結果、「先に子どもを連れ去った方が圧倒的に有利になる」という歪んだ構造が生まれ、監護者指定や親権争いの場面で著しい不公平が生じてきました。

 

こうした子どもの連れ去り問題は国際的にも批判され、日本の家族法制度の大きな課題とされてきました。

 

2.2024年民法改正で導入された「選択的共同親権」

 

こうした背景を受け、2024年5月に民法が改正され、2026年4月1日から選択的共同親権制度が施行されました。

離婚後も父母双方が親権者となることを選べるようになり、裁判離婚では裁判所が「子の利益」を基準に単独親権か共同親権かを判断します。

 

ただし、DV・虐待・強い対立がある場合には共同親権は認められず、単独親権が選択されます。

共同親権は「原則」ではなく、子どもの利益に照らして選択できる制度として位置づけられています。

子どもの連れ去りや面会交流拒否が問題となるケースでは、共同親権の適用可能性が重要なポイントになります。

 

3.共同親権は「連れ去り問題」をどう変えるのか

 

共同親権の導入により、従来の「連れ去った側が有利」という構造が是正されることが期待されています。

別居したからといって自動的に親権を失うわけではなくなるため、子どもの連れ去りの動機が弱まります。

また、子どもの教育や医療などの重要事項は双方の合意が必要となるため、一方の親が情報を遮断する行為は制度趣旨に反するものとして評価されやすくなります。

結果として、面会交流の確保や親子関係の維持が進み、子どもが両親と関係を保ちやすい環境が整っていきます。

 

4.共同親権でも「親子交流が自動的に改善するわけではない」

 

ただし、共同親権が導入されたからといって、親子交流の問題が自動的に解決するわけではありません。親権制度と親子交流は法律上別の問題であり、実務では依然として調整が必要です。

それでも、情報共有義務や協議義務が強化されることで、「会わせないことが当然」という従来の風潮は確実に変わっていきます。

共同親権の理念は「離婚しても親は親であり続ける」というものであり、子どもが両親と関係を維持する方向へ制度が動き始めています。

特に、子どもの連れ去り後の面会交流拒否が続くケースでは、共同親権の考え方が重要な意味を持ちます。

 

5.子どもの連れ去り事件こそ、共同親権制度が必要とされる典型例

 

子どもの連れ去り事件では、片親疎外、情報遮断、父子関係の断絶、一方の親の監護体制の不安定さなどが顕在化します。これらはまさに、共同親権制度が導入された理由そのものです。

共同親権は「どちらの親が勝つか」ではなく、「子どもが両親と関係を維持できるか」を中心に据えた制度です。監護者指定や子の引渡しを争う場面でも、共同親権の理念が重要な判断材料となります。連れ去り事件を扱う実務家としても、この制度趣旨を丁寧に説明することで、読者にとっても依頼者にとっても理解が深まり、適切な対応につながります。

 

6.まとめ:共同親権は「連れ去りの時代」を終わらせる第一歩

 

共同親権制度は、国際的批判、国内の子どもの連れ去り問題、そして子どもの権利意識の高まりを背景に生まれた制度です。「子どもが両親と関係を持ち続ける社会」への大きな一歩であることは間違いありません。

実務の現場では、 ・子どもの連れ去り後の初動対応 ・面会交流の確保 ・共同親権の適用可能性 ・監護者指定や子の引渡しの主張立証 など、ケースごとに判断が大きく異なります。

子どもの連れ去りや面会交流拒否の問題は、時間が経つほど状況が固定化し、不利な状態が強まることがあります。早い段階での対応が、後の結果を大きく左右します。

 

【子どもの連れ去り・面会拒否でお困りの方へ】 もしあなたや身近な方が、 ・子どもを連れ去られた ・面会交流を拒否されている ・共同親権が自分のケースで使えるのか知りたい ・今どう動くべきか分からない といった状況にあるなら、早い段階で専門家に相談することが、状況を改善する最も確実な方法です。

 

私はこれまで、子どもを連れ去られた父親の代理人として多数の案件を担当し、監護者指定、子の引渡し、親子交流の確保に取り組んできました。状況を整理したいだけでも構いません。必要な方は、お気軽にお問い合わせください。

 

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