【神奈川県の弁護士・実子誘拐問題】裁判官の重大なミス

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諸々忙しく、なかなかブログを書けずにおりました。

 

今回は、実子誘拐案件で必ず着いてくる婚姻費用の問題で、最近私が経験した案件について紹介します。

 

結論からいうと、家庭裁判所裁判官の凡ミスで紛争が激化した、という案件です。

 

実子誘拐案件では、子供を連れ去って別居した妻は、ほぼ１００％、夫に対して、婚姻費用、つまり別居中の生活費を請求してきます。

 

この案件で、私は、相手方、つまり夫側の代理人につきましたが、調停では話し合いがつかず、審判手続に移行しました。

 

数回の審判の結果、最終的に審判書が裁判官によって作成されました。

 

しかし、この審判書に重大なミスがあったのです。

 

審判書は、最初に、結論となる「主文」が記載され、その後、その主文に至った「理由」が記載されます。

 

今回の審判書は、概ねこちらの主張が通った形にはなったのですが、「理由」の最後に述べられている未払婚費の未払期間と、主文で述べられている未払期間が、２か月分食い違っており、主文の方が未払期間が２か月多くなっていたのです。

 

これは裁判官の凡ミスです。

 

できあがった審判書は、担当の書記官が入念にチェックしますが、書記官も気がつきませんでした。

 

また、申立人は抗告しましたが、高等裁判所の裁判官も気がつきませんでした。

 

抗告が棄却され、相手方は、原審の主文ではなく、理由の結論部分、つまり未払期間を２か月分減額した金額を支払いましたが、申立人からは、「２か月分が未入金である」という主張がなされました。

 

私は、原審の家庭裁判所書記官に連絡しました。

 

当初、書記官は、誤りを認め、「更正決定を出すことになると思う」と言っていたのですが、その後、話が変わり、「原審の審判書に記載してあるとおりです。」の一点張り。

 

裁判官と話をしたいと言うと、「裁判官は終わった事件について電話で話すことはない」との回答です。

 

こんな経験は初めてです。

 

申立人の代理人には、私の方から、こことここをこうやって読み比べると主文が間違っていることが分かる、と丁寧に説明した連絡書を送ったのですが、以来、申立人代理人からの連絡は来ていません。分かって頂いていたらいいのですが。

 

私もこのような経験は初めてです。

 

審判書は、書かれている内容は難しいですが、よく読んで内容を確認し、間違っているところがないか、よく確認した方が良いです。

 

という訳で、今回は、裁判官が審判書を書く際にミスをした事例について紹介しました。

 

ブログをご覧いただきどうもありがとうございました。

 

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